件名は、メールで一番目に付く部分です。受信者は、メールを開く前に件名を見ます。メールを開いた後にも件名は表示されます。さらに、メールの受信者がメールを開かなかった場合でも目にすることになります。
多くのマーケターが、開封率低下の原因として件名を最初にテコ入れします。ネットを探せば、件名に悩むマーケターに役立つ答えが溢れており、検索結果に表示されるベストプラクティスやTipsの数は数億件にも上ります。
しかしここで、開封率に影響を与えるのは件名だけではないと言ったら、どう思いますか?データ活用による『ターゲットの最適化』もまた、メールの開封率に大きな影響を与えるひとつの要因です。
顧客の嗜好、購入履歴、ロイヤルティプログラムのメンバーシップ、位置情報、消費水準などのデータを使用して、ターゲットを絞ったオーディエンスセグメントを作成し、受信者に共感してもらえる、パーソナライズされた体験を提供することを考えてください。
手元にあるデータを使用してメールキャンペーンを作成することで、件名のプレッシャーを多少軽減できます。適切な人に適切なメールを送りたいマーケターがほとんどだと思いますが、その適切な人を特定するにはどうすればいいでしょうか?繰り返しになりますが、その答えは『データを活用する』です。顧客の嗜好、購入履歴、ロイヤルティプログラムのメンバーシップ、位置情報、消費水準などのデータから、ターゲットを絞ったオーディエンスセグメントを作成し、受信者に共感してもらえるパーソナライズされた体験を提供することを考えましょう。
データは、社内の様々なシステムにサイロ化されている可能性がありますが、利用できるデータを把握していれば、それを使用したメールプログラムを実施できます。さらに、データを統合し、プログラミングなしにデータへアクセスできるプラットフォームを使用することで、そのハードルははるかに下がります。
小売の例:最適な顧客を招待する
ある大手企業ではイベントを計画しており、そこに最適な顧客を招待したいと考えていました。印象に残る招待状を店頭で手渡しすることも考えましたが、より効果が見込めるメールキャンペーンを行うことになりました。このイベントで重要なことは「招待した顧客に確実に参加をしてもらうこと」「売上につなげること」です。データを使用して招待リストを作成することこそが、これを確実に実現する最良の方法だという結論に至りました。
まず彼らは、店舗近辺に住むロイヤルティプログラムのメンバーから着手しました。過去のイベントに参加したことのある顧客のみを含めることで、リストの顧客数を減らしました。そして最終的には、その中から過去1年以内に店舗またはオンラインで購入した顧客のみに絞ったのです。
こうしてリストができあがりメールを作成する時、彼らは「お近くの店舗イベントのご招待」といったメールの件名を使えば、適切な人々がメールを開封し、イベントを成功させることができると確信していました。
銀行の例:高価値のクライアントにリワードを提供
ある地方銀行では、メールでリワードプログラムのプロモーションを行い、大口顧客の体験を改善しようとしていました。この銀行では、キャンペーン用にターゲットをセグメントするために、さまざまなデータソースを使用しました。
セグメントのために使用した最初の情報は、クレジットカードの支出額です。彼らはまず、しきい値を設定して、それを超える高額の支出がある人をリストに含めました。さらに、投資用口座の有無や、総合エンゲージメントスコアを使用して、銀行との取引の多いクライアントにフォーカスしました。そして最後に、リワードプログラムに参加させるためのキャンペーンであるため、すでにプログラムメンバーになっている顧客は除外しました。
これで、リワードプログラムで特典を得る顧客のセグメントが完成し、メールキャンペーンの準備は完了です。
あなたが次のメールキャンペーンを始める前に、どのようなデータを利用できるかを考えてください。これにより、件名の最適化に囚われすぎず、適切なターゲット作成に注力できます。
これらのキャンペーンに付随する電子メールと、他の企業がどのようにデータを使用して電子メールの改善に取り組んでいるかを確認するには、今すぐ「電子メールに関するレポート:パーソナライゼーションおよびセグメンテーションのためのデータの使用」をダウンロードしてください。