「ロイヤルカスタマーを育成するにはどうすれば良いのか?」
と調べているあなたへ核心からお伝えすると、まずやるべきことは以下の4ステップです。
- ステップ1:顧客ロイヤルティの分析
- ステップ2:カスタマーエクスペリエンス(CX)の設計
- ステップ3:ロイヤルティ プログラムの導入
- ステップ4:ロイヤルカスタマー化しやすい新規顧客の獲得
現代では、“ロイヤルカスタマーを効果的に育成できるか・否か”が企業の存続に直結しているといっても過言ではありません。経営者・事業責任者・マーケティング担当者は、ロイヤルカスタマーの育成に精通している必要があります。
しかしながら、
「では、具体的に何をすれば……?」
とイメージできず、止まってしまうケースが後を絶ちません。
そこで本記事では、企業の業績に直結する「ロイヤルカスタマー育成」について、事例を交えて具体的に解説します。
本記事のポイント
● ロイヤルカスタマー育成のやり方が具体的に把握できる
● 企業事例や実際の使用ツールも紹介
● ロイヤルカスタマー育成を成功させるコツまで解説
「ロイヤルカスタマーの育成について知りたい」
「顧客ロイヤルティを重視したマーケティングのやり方を学びたい」
…という方におすすめの内容となっています。
この解説を最後までお読みいただければ、ロイヤルカスタマー育成を、具体的にどうやれば良いのか、イメージできるはずです。
自社のマーケティングに反映すれば、自社の顧客をロイヤルカスタマーへと導けるようになります。では、さっそく解説を始めましょう。
1. ロイヤルカスタマーとは
ロイヤルカスタマー育成の解説を始める前に、「ロイヤルカスタマーとは何か」の基礎をお話しておきましょう。
すでに知っているという方は、スキップしていただいて構いません。
1-1. ロイヤルカスタマーとは“忠誠心のある顧客”のこと
ロイヤルカスタマー(Loyal Customer)とは、直訳すれば「忠誠心のある顧客」のことです。
企業やブランドに対して、強い愛着の気持ちや特別な信頼感を持っていて、
「他社に乗り換えることなく、ずっと使い続けたい」
という一途な気持ちを持っている顧客のことを、ロイヤルカスタマーと呼びます。
▼ ロイヤルカスタマーの心情の例
- 「ほかの商品には浮気しないで、この商品だけを使用したい」
- 「このカテゴリの商品は、必ずこのブランドと買うと決めている」
- 「多少の失敗があったって、私はこの会社を見捨てない」
- 「私はこのブランドが大好きだから、これからもずっと愛用し続ける」
ロイヤルカスタマーが持っている愛着や信頼のことを「顧客ロイヤルティ」と呼びます。
ロイヤルカスタマーとは、言い換えれば、顧客ロイヤルティが高い顧客のことです。
顧客ロイヤルティについては、以下の記事もあわせてご覧ください。
- 顧客満足度 ロイヤルティ
1-2. ロイヤルカスタマーを育成すべき理由
企業は何のためにロイヤルカスタマーを育成するのか?といえば、ロイヤルカスタマーは多くのメリットをもたらすからです。
一言でいえば、
「消耗戦で枯渇する従来のマーケティングから脱却して
大きな価値を生み出し続けるマーケティングにシフトできる」
と表現できます。
具体的なメリットとしては、以下が挙げられます。
▼ ロイヤルカスタマーがもたらすメリット
- LTVが向上し収益が安定する
- 広告販促費を削減できる
- 資源を商品・サービスの質の向上に配分できる
- 育成するほどさらなるロイヤルカスタマーの育成が加速する
- 従業員のエンゲージメントが高まる
詳しくは、以下の記事をご覧ください。
- ロイヤルカスタマー メリット
2. ロイヤルカスタマーを育成する全体像
さて、この章から、
「具体的に、どのようなステップでロイヤルカスタマーを育成するのか?」
を解説していきます。
大まかに全体像をつかんでおきましょう。
- ステップ1:顧客ロイヤルティの分析
- ステップ2:カスタマーエクスペリエンス(CX)の設計
- ステップ3:ロイヤルティ プログラムの導入
- ステップ4:ロイヤルカスタマー化しやすい新規顧客の獲得
まずステップ1では自社の顧客ロイヤルティを分析し、現状をつかむと同時に、ロイヤルティドライバー(顧客ロイヤルティを高める引き金になる要素)を発見します。
ステップ2では、カスタマーエクスペリエンス(顧客体験、CX)を検討し、顧客にどんな体験を提供するかを設計します。
ステップ3では、ステップ1・ステップ2で得た知見や立てた戦略をベースにしながら、具体的なアクション施策となるロイヤルティ プログラムを導入します。
最後にステップ4は、「ロイヤルカスタマーの獲得」という最終目標から逆算して新規顧客を獲得していきます。
では、具体的な内容をステップ1から解説していきましょう。
3. 【ロイヤルカスタマー育成:ステップ1】顧客ロイヤルティの分析
ロイヤルカスタマー育成のステップ1は「顧客ロイヤルティの分析」です。
3-1. 顧客ロイヤルティに関するアンケートを実施
まず、顧客ロイヤルティに関するアンケートを実施します。目的は次の2点です。
▼ 顧客ロイヤルティアンケートの目的
- 現状を把握する
- ロイヤルティドライバーを発見する
2つめの「ロイヤルティドライバー」について補足すると、ロイヤルティドライバーとは、顧客ロイヤルティを高める引き金となる要素のことです。
ロイヤルカスタマーを育成するための鍵を握る急所がロイヤルティドライバーで、ロイヤルティドライバーを明確につかめれば、ロイヤルカスタマーの育成は格段にしやすくなります。
そこで、ロイヤルティドライバーの発見を意図したアンケート調査票を設計しましょう。
▼ アンケート調査票の設計例
設問 | 選択肢 | |
Q1 | あなたは●●を友人や家族にどの程度おすすめしたいと思いますか。 | 10段階 |
Q2 | Q1のように評価された理由をお聞かせください。 | 自由記述 |
Q3 | ●●に関する次の要素の満足度をお聞かせください。
|
5段階 |
Q4 | ●●に改善してほしいことがあればご自由にお書きください。 | 自由記述 |
【Q1】の質問は、「NPS(ネット プロモーター スコア、顧客推奨度)」と呼ばれ、個客ロイヤルティを測る指標としてよく使われるものです。「NPSの意向が高いほど、顧客ロイヤルティが高い」と判断できます。
【Q3】の質問は、ロイヤルティドライバーを探るうえで有益です。まずは「ロイヤルカスタマーと、そうでない顧客は、何が違うのか?」という視点で、ロイヤルカスタマーとそれ以外を比較して“違い”を見つけてください。
違いが見つかったら、「その違いを作っている要因は何か?」という視点でデータを深掘りしていきます。自由記述の回答内容や、次項で紹介する顧客データと紐付けた分析を行いましょう。
3-2. アンケート回答結果を顧客データと紐付けて分析
アンケートの回答結果を深く分析するためには、顧客データとの紐付けを行います。
▼ 紐付けて分析するデータの例
- デモグラフィックデータ(年齢、性別、学齢、職業、年収、家族構成など)
- 行動データ(購入履歴など)
もし、自社で保有している顧客データとの紐付けがシステム上難しい場合には、アンケート調査票のなかに、上記データに関する設問も入れることで対応しましょう。
具体的にはクロス分析(複数の項目をクロスさせて関連性を分析する)や回帰分析(結果となる数値と要因となる数値の関係性を明らかにする)を行い、ロイヤルティドライバーの発見につながる手がかりを探します。
アンケート分析の細かな手法についてはここでは解説しませんが、基本を知りたい方におすすめのページを以下にご紹介しておきます。
▼ マクロミルのサイトより:
3-3. 企業事例:ディノス・セシール
具体的にイメージしやすくするために、ここで企業事例を見てみましょう。以下は、ディノス・セシールが行った分析の内容です。
顧客ロイヤルティに関するWebアンケートを実施し、回答結果を会員データを紐付けてロイヤルティ傾向を分析。
その結果、顧客ロイヤルティが高い会員は、
- 複数カテゴリからの商品購入
- Webサイトを頻繁に利用
- 特別で価値がある、誠実といったブランド価値を感じている
…といった特性を持つことを突きとめました。
▼ 施策の詳細
- Marigold Growで顧客ロイヤルティに関するWebアンケートを実施
- 実施対象
- 過去1年以内に1回以上の購入履歴があるディノス会員
- 実施方法
- メールでアンケートフォームのリンクを送付
- 購入商品の発送時にアンケートフォームのQRコードを同梱
- 調査内容
- 購入したことのある商品ジャンルやディノスのカタログ利用、商品・サービスに対する満足度などのゼロパーティデータをアンケート形式で取得
- 実施対象
- 回答結果を会員データと紐づけ、ロイヤルティ傾向を分析
- アンケート回答結果を会員のデモグラフィックデータ、行動データ(購入履歴など)と結合
- 結合結果に基づき、会員ステージ別のロイヤルティ傾向をクロス集計と重回帰分析により把握
- 分析結果をもとに会員ステージ上位層のロイヤルティを可視化
- 会員ステージが上位になるほど、下記のロイヤルティが顕著化
- 経済ロイヤルティ:ディノスの主力カテゴリであるファション商品のみならず、複数のカテゴリから商品を購入
- 行動ロイヤルティ:商品の検討や購入をするチャネルとして、郵送カタログだけでなく、Webサイトを頻繁に活用
- 心理ロイヤルティ:ディノスに「特別で価値がある」、「誠実」といった心理的ブランド価値を感じている傾向
- 会員ステージが上位になるほど、下記のロイヤルティが顕著化
- 今後の実施施策を検討
- 上位ステージ層の経済ロイヤルティ・行動ロイヤルティ・心理ロイヤルティがその他の会員層でも生まれるよう、特徴的な心理面のロイヤルティドライバーを今後実施する施策のクリエイティブやメッセージに折り込み、会員全体のロイヤルティを醸成していく。
出典:チーターデジタル、ディノス・セシールにおける 顧客ロイヤルティ構造分析を支援
ディノス・セシールが分析に使用したツール『Marigold Grow』について詳細情報が必要な方は、以下のリンクからご覧ください。
4. 【ロイヤルカスタマー育成:ステップ2】カスタマーエクスペリエンス(CX)の設計
ロイヤルカスタマー育成のステップ2は「カスタマーエクスペリエンス(CX)の設計」です。
4-1. 基本価値における顧客満足を満たす
CX設計のファーストステップとして不可欠なのは、顧客が求める基本価値において、顧客満足度を満たすことです。
ここでいう基本価値とは、製品そのものが持つ機能性・性能・スペック・価格の安さなど、物質的あるいは金銭的な指標で評価できる、合理的な価値のことです。
「顧客が頭で考えたとき、納得できる満足度を満たせているか?」と言い換えても良いでしょう。
基本価値における顧客満足を満たすためにすべきことをシンプルにいえば、
「製品・サービスの磨き上げ(ブラッシュアップ)」
です。
▼ 磨き上げすべき項目の例
- 品質
- 機能性
- デザイン性
- ユーザービリティ
- 価格
- 品ぞろえ
- その他
製品・サービスの質を向上させ、購入後に顧客が満足する状態を作りましょう。
自社の顧客満足度を把握する手法については、以下で解説しています。あわせてご覧ください。
4-2. 体験価値における感動を実現する
前述の「基本価値における顧客満足」は、ロイヤルカスタマー育成の必要条件です。必要最低限、満たすべきポイントであり、十分条件ではありません。
基本価値において満足した顧客が、より強い愛着や信頼の気持ち(顧客ロイヤルティ)を感じるようになるためには、“体験価値における感動”が必要になります。
体験価値とは、製品・サービスそのものが持つ価値だけでなく、製品・サービスを購入・使用するうえでの一連の体験すべてを指します。
例えば、店頭や接客、ECサイトでの購入手続きの簡単さ、困ったときのカスタマーサポートなど、あらゆる体験が含まれます。
ロイヤルカスタマーを育成するためには、顧客に特別な体験を提供し、
「Wow!と顧客が驚いて言葉にできないほどの感動」
をもたらさなければなりません。
体験価値を高めるパーソナライズ
どのように顧客に感動をもたらすか?といえば、それは企業・ブランドの真髄となるポイントです。「これさえやればOK」という、インスタントな解決策はありません。
自らの存在意義や理念、フィロソフィー、顧客に提供したい価値と照らし合わせながら設計する必要があります。
その大前提でのうえですが、近年、体験価値を高める効果的な手法として注目されている手法をご紹介しましょう。「パーソナライズ」です。
パーソナライズとは、すべての顧客に同じ内容を提供するのではなく、一人ひとりの属性・興味関心・行動履歴などのデータに基づいて、個別に最適化されたマーケティング活動を実施する手法です。
詳しくは、以下の記事で解説しています。あわせてご覧ください。
4-3. 優先順位の判断に発見したロイヤルティドライバーを活用する
ここで、
「ステップ1で発見したロイヤルティドライバーはどう使うのか?」
と疑問に感じている方もいるかもしれません。
ロイヤルティドライバーは、
「カスタマーエクスペリエンス(CX)の設計において、どこに重点を置くか」
の優先順位を決める際に使用してください。
というのは、顧客心理は “ロイヤルティドライバーだけを押さえておけばロイヤルカスタマー化する” ほど簡単ではありません。
発見されたロイヤルティドライバー以外にも、さまざまな要素が絡みあって顧客ロイヤルティが形成されます。
ロイヤルティドライバーがどこにあるにせよ、まずは基礎となる「基本価値+体験価値」のCX設計を網羅的に行います。
そのうえで、マーケティング予算や人的リソースなどの資源を配分する際、ロイヤルティドライバーに重点的にフォーカスできるよう、優先順位を高めるやり方がおすすめです。
4-4. おすすめツール:カスタマー ジャーニー マップ
具体的にCXを設計するうえで役立つツールが「カスタマー ジャーニー マップ」です。
カスタマージャーニーとは、顧客の一連のブランド体験を「旅」に例えた言葉です。
顧客が店舗、ECサイト、SNS、広告など、さまざまな接点を行き来しながら体験するCX(顧客体験)のプロセスを「顧客の旅」として捉え、時系列で可視化したものがカスタマー ジャーニー マップです。
5. 【ロイヤルカスタマー育成:ステップ3】ロイヤルティ プログラムの導入
ロイヤルカスタマー育成のステップ3は「ロイヤルティ プログラムの導入」です。
5-1. ロイヤルティ プログラムとは
ロイヤルティ プログラムとは、ロイヤル顧客(ロイヤルカスタマー)を育成するためのマーケティング施策です。
具体的には、インセンティブ(特典)の付与や特別な顧客体験の提供を通して、顧客ロイヤルティ(忠誠心、強い愛着や特別な信頼)を醸成することを目的としています。
▼ ロイヤルティ プログラムの具体例
- 会員ランクごとに異なる特典が受けられる会員制度
- 購入金額に応じて付与されるポイント制度
- 新商品の優先先行販売
- 会員限定イベントへの招待
- 誕生日プレゼントの贈呈
ロイヤルティ プログラムを設計する際には、次の5つのポイントを重視すると、ロイヤルカスタマーの育成に有益です。
- ブランド価値を際立たせ強化する
- 顧客とブランドの感情的な結びつきを作る
- 顧客の感動体験を創出する
- 一人ひとりの顧客にパーソナライズする
- 競合他社と差別化する
詳しくは以下の記事で解説しています。あわせてご覧ください。
- ロイヤルティ プログラム
5-2. おすすめツール:Marigold Loyalty
チーターデジタルが提供する『Marigold Loyalty』は、業界をリードするロイヤルティ プログラム管理ソリューションです。
ポイント制度、会員ランク制度、割引管理、特典管理、モバイルアプリ、SNS活用、POS連携など多種多様な機能を持ち、オリジナルな自社ブランド専用のロイヤルティ プログラムを実現します。
詳しくは以下のリンクからご確認ください。
6. 【ロイヤルカスタマー育成:ステップ4】ロイヤルカスタマー化しやすい新規顧客の獲得
ロイヤルカスタマー育成のステップ4は「ロイヤルカスタマー化しやすい新規顧客の獲得」です。
6-1. ロイヤルカスタマー育成は逆引きの時代へ
従来のマーケティングでは、新規顧客にできるだけ幅広くリーチし、その中から残った数少ない既存顧客を、ロイヤルカスタマーに育成していました。
しかし、これからのマーケティングとしてご提案したいのは、新規顧客獲得のフェーズから、ロイヤルカスタマー化しやすい消費者へリーチしていく「ロイヤルカスタマーから逆引きするマーケティング」です。
具体的には「ゼロパーティ データ」を活用して、ロイヤルカスタマー化しやすい新規顧客にポンポイントでリーチしていく手法になります。
6-2. 鍵を握る「ゼロパーティ データ」とは
ロイヤルカスタマーから逆引きするマーケティングの鍵を握る「ゼロパーティ データ」とは、消費者が自分の意志で提供しているデータのことです。
ゼロパーティ データには、好みの傾向・購入意向・趣味嗜好など、購買行動につながりインサイト(顧客の隠された本音)に通じる有益な情報が含まれています。
今後は、“Cookie規制によって、他社や第三者機関が収集したセカンドパーティ データ・サードパーティ データの利用が難しくなる”という観点からも注目されているのがゼロパーティ データです。
- 参考:cookie 規制
ゼロパーティ データを活用して、ロイヤルカスタマーの獲得から逆引きした効率的なマーケティング活動を実施するなら、いまのタイミングが最適といえます。
6-3. 企業事例:ラコステ ジャパン
では、具体的にゼロパーティ データをどのように活用するのか?といえば、企業事例を見てみましょう。
フランスのプレミアムカジュアルブランド LACOSTE(ラコステ)を運営するラコステ ジャパンでは、多様な商品提案を可能にするために、消費者しか知り得ない「ファッションの好み」「洋服の着用シーン」など複数のゼロパーティデータを収集しました。
<デジタルキャンペーン概要>
- チャレンジしたい長袖ポロシャツカラー
- 実施内容:
ラコステの豊富な長袖ポロシャツカラーから次回チャレンジしたい色を一つ選んで投票してもらうと同時に、ポロシャツを提案する際に必要となるゼロパーティデータを質問形式で収集を実施。キャンペーン参加者の中から抽選で5名に最も投票数の多かった色のポロシャツをプレゼント。 - 収集したゼロパーティデータ:
・ポロシャツの着用シーン
・好きなポロシャツの色
・チャレンジしたいポロシャツの色
・ポロシャツ以外の購入検討アイテム
- 実施内容:

- 2020年秋冬新作アウターコレクション
- 実施内容:
VIPメンバーに向けてアウターファッションの診断を行い、診断過程でゼロパーティデータの収集を実施。キャンペーンフォーム画面の最後では診断結果に基づいた2020年の秋冬新作アウターを表示し商品提案を行う。 - 収集したゼロパーティデータ:
・アウターを選ぶ際の好み、こだわり
・好きなファッションスタイル
- 実施内容:

<キャンペーン実施成果>
- 高いキャンペーン参加率を実現
インタラクティブ性の高いキャンペーン設計を可能にし、ラコステ ジャパンが今までに実施していた通常のアンケート形式よりも高いキャンペーン参加率を達成。 - 店舗での販促に活かせるゼロパーティ データを収集
顧客IDと収集データを紐づけることで、店舗での接客へと発展活用を可能にし、顧客それぞれの趣味嗜好や購買意向のデータを大規模且つ効率的に収集を実現。
出典:チーターデジタル、ラコステ ジャパンにおける ゼロパーティデータ収集施策を支援
なお、ラコステ ジャパンがゼロパーティ データ収集に使用したツールは『Marigold Grow』です。詳細情報が必要な方は、以下のリンクからご覧ください。
7. ロイヤルカスタマー育成を成功させるポイント
最後に、ロイヤルカスタマー育成を成功させる3つのポイントをご紹介します。
7-1. あらゆるタッチポイントでのCX(顧客体験)を高める
1つめのポイントは「あらゆるタッチポイントでのCX(顧客体験)を高める」ことです。
ブランドと顧客との接点で「がっかり、幻滅、不満足」という体験をなくし、「Wow!と驚くほどの感動体験」を創出できれば、ロイヤルカスタマーの育成に成功しやすくなります。
さらに、タッチポイントにおいて、ロイヤルティドライバーとなる因子を意図的に仕掛けていくことも、ロイヤルカスタマー育成を加速させるポイントです。
CXについて詳しくは以下の記事を参考にご覧ください。
7-2. マーケティング活動にテクノロジーを活用する
2つめのポイントは「マーケティング活動にテクノロジーを活用する」ことです。
優秀なマーケターの勘や経験に依存していた時代は終わり、データに基づいた科学的なアプローチが、マーケティングの主流となっています。
競合他社が最新のデジタルテクノロジーを武器に施策を繰り出していることを踏まえ、競り負けないテクノロジーを使いこなさなければなりません。
ぜひ、自社に合うMAツール(マーケティング・オートメーション)の導入を検討してください。
優れたMAツールという武器があれば、ロイヤルカスタマーの育成の成果をあげやすくなります。
7-3. 顧客ロイヤルティを知り尽くしたプロと協業する
3つめのポイントは「ロイヤルティを知り尽くしたプロと協業する」ことです。
顧客ロイヤルティという概念は、長いマーケティング史のなかでは比較的新しく、正しい理解のもとに最善の施策を設計できる人物は、決して多くありません。
最短距離で成功をつかむためには、顧客ロイヤルティを知り尽くしたプロと協業することをおすすめします。
例えばチーターデジタルは、ロイヤルティマーケティングの先進国である米国で、多数の実績を持つプロ集団です。
現在では、日本の多数の企業とともに、ロイヤルカスタマー育成に取り組んでいます。
私たちにしかない知見やノウハウのご提供ができますので、お気軽にご相談ください。
8. まとめ
本記事ではロイヤルカスタマー育成の基本的な流れを解説しました。
- ステップ1:顧客ロイヤルティの分析
- ステップ2:カスタマーエクスペリエンス(CX)の設計
- ステップ3:ロイヤルティ プログラムの導入
- ステップ4:ロイヤルカスタマー化しやすい新規顧客の獲得
ロイヤルカスタマー育成は一朝一夕でできるものではありませんが、取り組みをスタートすれば、必ず顧客との結びつきや関係性に変化が生まれます。
さっそくステップ1から着手してみてください。疑問点があれば、お気軽にチーターデジタルまでお問い合わせいただければと思います。